本日の野島。オオバンたちが工場の排水用パイプの下に集まっ
ています。

して、彼らは何をしているのか?。
水を飲みに来ているようなのです。時は満潮、のどは乾くが淡水
が湧いている場所は、海の底。
水が飲みたいとあらば、どこかの工場から排出される排水(真水)
を飲むしか方法がないのです。
滴る水の下で口を開けているオオバンを見てやってください。

こちらが拡大図
皆落ちてくる真水を見ています。

このように口を開けて飲みます。

こちらは、少ない食料アナアオサを探して食べている個体であ
ります。

広い野島の中で、アナアオサを食べられる「幸運」に巡り合えるの
は、この子たちだけ。

その貴重なアナアオサを横取りしようと追いかけまわす、ヒドリガ
モと仲間のオオバン。

本日定期調査日です。今年の野島は「アナアオサがとても少なく
、オオバンが食糧難でとても大変」と、昨年からこのホームページ
で書いています。
本日のオオバンの羽数162羽、ヒドリガモの羽数19羽と例年比で70%
以上の減少です。2017年の12月末には300羽いたオオバン、50羽
いたヒドリガモがこれだけの数になってしまいました。
食べ物が不足しているため、ほかの越冬地に移動してしまったのです。
あの「嫌われ者のアナアオサがオオバンとヒドリガモの越冬生活
を支えている.」ということです。
アナアオサの不作が、これほどの影響するとは、自然は
「とてもデリケートで人智の及ぶところではない」、なんて感じます。
2009年から野島で急増したオオバンの動向、食生活などアナア
オサやアマモの役割等を取りまとめた分を公開しましたのでご覧
ください。
|